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いさりの碑

住所 宗谷郡猿払村浜鬼志別214番地7

猿払村観光協会

宗谷の由来は、アイヌ語の「シヨウヤ」(海獣の止まる磯の丘)この磯の丘にアイヌコタンがあったことから地名にした。他にも、宗谷岬の北にある弁天島は「ソーヤシュマ」(岩礁の海岸にある島)と呼ばれていた。また、「ソ(ショ)・ヤ」(岩礁の多い海岸)と呼び、これらが「ソーヤ」の由来とされている。現在の宗谷は「ウエン・トマリ」(悪い・入り江)というところで、うっかり舟を入れると岩礁で舟を壊すところだった。
猿払の由来は、アイヌ語の「サロプト」(葦(芦)川口)「サラブツ」(葦(芦)原の河口)から転化した。
浜鬼志別の由来は、「オ・ニ・ウシ・ペツ」(川尻に・木が・生えている・川)、または「オ・ヌ・ウシ・ベツ」(川尻に・豊漁な川)。1924(大正13)年猿払村が宗谷村から分村し村制施行する。2001(平成13)年猿払村全域の字名を廃止し、新たな町名へ変更。
宗谷岬から国道238号線を浜頓別方向へ約31.0kmほど。浜頓別町市街地から国道238号線を宗谷岬方向へ約30.0kmほど。

道の駅 さるふつ公園」があり、その海側に碑が建っている。大きな岩と錨が置いてあり、道の駅からも目立つ存在。猿払では過去にニシンやホタテを乱獲し、漁業経営を衰退させた経験があり、先人の苦労と偉業を偲び建てられたのがこの碑である。
大きな岩は、ほたて化石群 発見場所 中頓別鍾乳洞附近 石齢 新生代第3期(約4千万年前) 重量約40トンと書かれていた。
岩肌には確かに帆立の形を見ることが出来る。
このそばにはモニュメントがある「いさりの碑」と書いてあり、モニュメントは、オホーツクの海底を現しているそうだ。


碑文
いさりの碑
帆立貝漁場造成事業10周年に当り猿払の漁業のうつりかわりを振返って見る
我々の先人がオホーツクの海の魚貝類に生活の糧を求めたのは明治の始め頃のことだ
それから一世紀になんなんとしている 春 4月5日 鰊の群来で海は乳白色になり獲っても獲ってもなくならないものと思われた
鮭鱒は海の荒くれ男と力比べをするように網もさけよとばかり乗網した
海扇と呼ばれた帆立貝は海の底に幾層にも重なり合っているのではないかと錯覚を起こさせる位生棲していた
しかし之等の生物の運命も貪欲な人間の前には所詮は滅亡の運命が待ち受けていた
今日ではあらゆる資源は有限であることが認識されている
しかし生物資源は自然と人間の適正な育成管理によって永続させることが出来る筈だ
私達も自然の摂理にかなった生物資源の育成管理を科学的調査と人智をあつめてやってみた
春夏秋冬 自然の摂理は一世紀の昔も今も変わりなく繰返され生物の生命力は見事に部族と子族の繁栄に其の力強さを見せてくれた
今 オホーツクの海は先人の開拓した時のように帆立貝が見事に結実してたわわな実を見せている
鮭鱒もまた間もなくふ化事業の結実を見せようとしている
猿払の海を拓いた多くの先人の苦労と偉業を偲び其の意志を我々も子孫もうけつぎそして実践することを肝に銘じ
今此の碑を建てる
人間は神々と力を競うべきでない
人間は自然の摂理に従うべきだ
昭和56年11月22日
猿払村漁業協同組合

1951(昭和26)年6月浜猿払・浜鬼志別漁業協同組合を設立する。
1952(昭和27)年8月知来別漁港第一種漁港に指定される。
1953(昭和28)年8月猿払村沿岸の帆立貝が豊漁に沸き飲食店など20軒以上が軒を連ねる。
1954(昭和29)年この頃よりニシン水揚が激減する。沖合の帆立漁も乱獲により衰退し、漁民の多くが経済的困窮により離村を余儀なくされる。
1961(昭和36)年7月ホタテの資源などを保護するための禁漁規定などを改定する。
1962(昭和37)年4月沿岸漁業振興対策、この年より海岸の魚礁設置事業を開始する。
その後、相次いで炭鉱閉山し、漁業も衰退、酪農を除いた村内の産業経済が完全に停滞し、当時は「貧乏見たけりゃ猿払へ行きな」と言われるほどの有り様だった。当時の猿払村は、林業はだめ、漁業もだめ、石炭もだめ、観光はもとからだめ、という苦況に立っていたそうだ。
1971(昭和46)年帆立稚貝放流事業を実施。以降巨額を投じてホタテ放流事業に村の復興を賭ける。
1972(昭和47)年帆立貝漁業改良造成事業に着手する。
1973(昭和48)年4月猿払村の帆立稚貝保護作業を実施する。6月小石鮭鱒孵化場の稚魚160万匹をキモマ沼の川に放流する。
1974(昭和49)年1月猿払村海域に毛ガニ3000匹放流する。(昭和40年頃より開始し継続する)帆立貝の放流事業も功を奏しこの年は水揚げが1674トンとなる。
1981(昭和56)年ホタテ漁業造成事業を終了し、計画的な稚貝放流により帆立貝の水揚を維持することとなる。
現在のホタテ養殖には、ヒモにつるす「垂下式」と、地面にばらまく「地捲き式」の2種類があり、猿払は地捲き式なので、早い者勝ちでホタテを捕ると資源が枯渇することから競争を排除して、グループ操業を徹底している。

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