パンケ沼住所 天塩郡幌延町字下沼幌延町 天塩の由来は天塩川、アイヌ語の「テシ・オ」「テシュオ」(梁(やな)・ある)から。 幌延とは、アイヌ語の「ポロ・ヌプ」(大きい・野原)が「ほろのぶ」と転訛しこれに「幌延」の漢字が当てられ、ほろのべと呼んだ。 下沼の由来は、下サロベツ原野にあるパンケトーを意訳してつけたもので、1926(大正15)年9月下沼駅が開設されてから、この地域を下沼と呼んだがそれ以前は下サロベツと呼んでいた。(豊富町の上サロベツ原野に対応し呼ばれたもの) パンケの由来は、アイヌ語の「パンケト」(下流の沼)。 宗谷本線下沼駅から直進し、約2.1kmほど。 利尻礼文サロベツ国立公園にある海跡湖で、サロベツ原野内にあり天塩川の下流域に位置する。 水深は1.7mと浅く沼と名付けられているものの、周囲約8km、面積は3.47平方kmもある。流入河川は、十号支線明渠(パンケオンネベツ川)、流出河川は、サロベツ川に注ぐ約500mの水路。 湖名の由来は、アイヌ語のパンケ「川下」を意味し、ペンケは「川上」。 天塩川は河口域から海水が遡上し、サロベツ川経由でパンケ沼にも流入していて、汽水環境が保たれ、天塩川の本流・支流・パンケ沼では、ヤマトシジミを対象にした漁業がおこなわれている。 ペンケ沼・パンケ沼ともに沼とその周辺は泥炭地となっており、パンケ沼は赤く見えるが、これは泥炭に含まれる鉄分が水に溶け出し塩分により酸化した色だと言われている。 周囲には全長390mの北コース、全長150mの南コースの木道が整備されている。 木道を南に約3kmほど歩くと幌延ビジターセンターまで行くこともできる。 湖畔にはショウジョウバカマ、エゾミソハギ、エゾカンゾウ、ヒメシャクナゲなどの植物が咲く。 魚類はフナ・鉄魚など、貝類はシジミが生息している。 時期になるとオオヒシクイ・ハクチョウ・ガン・カモ類などの渡り鳥も観察できるため、散策路が整備され野鳥の観察舎もある。近年では、タンチョウの繁殖が確認されているという。 野鳥観察舎もあり、休憩も出来る。 |