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稚咲内園地

住所 天塩郡豊富町稚咲内

豊富町観光協会

天塩の由来は天塩川、アイヌ語の「テシ・オ」「テシュオ」(梁(やな)・ある)から。
豊富の由来は、初めは川の名称をとって、エベコロベツ(現・下エベコロベツ川流域)又は旧村名である沙流と二つの地名をよんでいたが、1908(明治41)年、エコロベツ住民会で村名を豊富と決定する。エベコロベツはアイヌ語で(魚(食物)を持つ川・なんでも豊富にある川(場所))という意味で「豊富」と称するようになった。
稚咲内(わかさかない)の由来は、アイヌ語の「ワッカサクナイ」(飲み水が・ない・川)当時は飲み水に大変苦労したようである。1840(天保11)年には現在の市街地より北に数キロ行った場所に官設宿泊所が設置され旅人の便を図ったが当時は道なき道だった。この部落が開発されるのは戦後であり、樺太からの引揚者が多いようである。
道道106号稚内天塩線沿いにあり、道道444号稚咲内豊富停車場線の交差点から稚内方向に約350mほどの砂丘の駅の敷地内に駐車場がある。

海岸線のオロロンライン、天塩から抜海辺りまでは電柱もなく絶景が広がる。くれぐれも事故には注意してもらいたい。美しい利尻富士と日本海を見ながら走れる最高のドライブコースになっている。
稚咲内の漁港近くにある稚咲内園地は、利尻礼文サロベツ国立公園内にあり、5月中旬から8月の下旬にかけてエゾカンゾウエゾスカシユリエゾカワラナデシコハマナスなどが咲く。
園地には木道の遊歩道が有るが徒歩数分ほど。トイレとレストハウスがあるが、私が訪問した時は閉まっていた。今回訪問したのは9月中旬だったこともあり花は終わっていた。また機会があれば花の咲く時期に再訪したい。
ちなみに駐車場内には以前、松浦武四郎休息地 稚咲内の止宿跡という案内板があったが、2016(平成28)年9月に訪問した時はなかった。



稚咲内は、約35kmにも及ぶ砂丘海岸のほぼ中央に当たる。江戸期から見られる地名でワツカシヤクナイと書いた。テシホ場所のうちワッカサクナイともいい、稚咲内とも書く。日本海沿岸砂丘上。東方には上サロベツ原野が広がる。1971(昭和46)年に稚咲内海岸は道の天然記念物に指定された。この地区は古くから通行宿が開設されていたが現集落よりも約3kmほど北にあったようである。1821(文政4)年松田伝十郎が著した「北夷談」には「ワッカシャクナイ、通行家一棟。土人もなく産業なき所にて、左右七八里の間夷家も絶えてなく、惣砂浜にてテシヲ浜として大の難所也。番人申は、此所え熊と狼出で気味悪しきと語る」とある。松浦武四郎が著した「再航蝦夷日誌」には「ワツカシヤクナイ・・・・番屋。惣而此処勤番通行泊り宿になる也・・・・其番屋は西向にし而リイシリに対し、其風景如何にも云がたし。然し風有る時は甚以おそろしき処なりと・・・・此処水無き故皆入用の水はテシホより馬に而運用し、遣び料の水は此上なる沼水を砂こしにして用ゆるよし也・・・・砂道行て、ヲフエニシヤ、扞て同じ様なる処を越してしばし、ビバカ・・・・同じ様なる処を行て、エキコマナイ、イキコマナイと云也。此処境目也、東ソウヤ、西テシホ也」とある。他の文献にも通行屋がありアイヌの家が3軒あったという記述も見られ、この辺りではホッキ貝・エゾバカ貝・鮭・白貝などが採れた。1858(安政5)年ワッカサクナイを通過し、利尻山の雄大な眺めとともに、建物や蔵と井戸があった事を記録に残している。

 1869(明治2)年天塩国に上川・中川・利尻・天塩・苫前・焼尻の6郡を定め水戸藩が支配する。天塩郡に属する。1870(明治3)年ワッカサクナイ(現・稚咲内)に官設宿泊所設置。1871(明治4)年各藩の分轄統治が廃され、天塩地方は水戸藩支配から開拓使の管轄となる。1878(明治11)年7月郡区町村編成法により、天塩郡の天塩・幌延・遠別・沙流(豊富村)の村名が創設され、沙流村の一部となる。1900(明治33)年一級町村制施行。上サロベツ、下サロベツ原野の国有未開地の貸下げ始まる。ワッカサクナイ駅逓所開設する。取扱人は和井内輝慶。1908(明治41)年エコロベツ住民会で村名を豊富と決定する。1909(明治42)年4月幌延、沙流の2村が天塩村より分村し幌延外1ヶ村戸長役場が幌延に置かれた。
 1919(大正8)年幌延・沙流(現・豊富)両村合併し、幌延村となり2級町村制が施行される。
 1940(昭和15)年旧沙流村を幌延村より分村し2級町村制を施行、豊富村となる。ワッカサカナイ部落を稚咲内と改称する。1959)昭和34)年1月町政を施行し豊富町となる。1965(昭和40)年利尻・礼文・稚内市・豊富町の一部が利尻礼文サロベツ国定公園に指定される。1974(昭和49)年9月利尻・礼文・サロベツ国立公園指定される。
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